こんにちは。
サッチー先生です。
本日のテーマは「P.F.ドラッカー 時間をマネジメントする!?(前編)」です。
前回、ピーター・F・ドラッカーの概念の一つ、知識労働者をご紹介いたしました。
今回は、成果をあげる五つの習慣で取り上げられていた一つ、「時間をマネジメントする」を取り上げてみます。
組織に働く者は、自分ではコントロールできない大きな四つの現実に囲まれている。いずれも、組織に組み込まれ、日常の仕事に組み込まれている。それらのものと共生するしか、彼らには選択の余地はない。しかも、四つの現実のいずれもが、仕事の成果をあげることを妨げようとする。
第一に、時間がすべて人にとられる。
第二に、雑事に囲まれる。
第三に、組織の他の人に自らの貢献を利用してもらわなければ成果はあがらない。
第四に、組織の内側にいるために、ゆがんだレンズを通して外部を見ている。
「経営者の条件」より
環境が邪魔をする。
状況が困難にする。
あなたが成果に集中することを邪魔しているものは何か?をはっきりさせて、それらのものを除去するべきです。そして、常に努力し成果に集中し続けなければ、仕事の成果はあがらないのです。
時間は特異な資源である。主要な資源のうち、資金は豊富にある。人材も雇うことができる。ところが時間は、借りたり、雇ったり、買ったりして増やすことができない。時間の供給は硬直的である。需要があっても供給は増えない。簡単に消滅し蓄積することもできない。永久に過ぎ去り、決して戻らない。こうして時間は常に不足する。
「経営者の条件」より
記憶に頼って、時間の配分を書き出してください。
次に、実際に使われた時間を記録をして比較してください。
時間が制約であることを意識して毎日を送ってください。
成果を上げる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。次に、時間をマネジメントすべく、自らの時間に対する非生産的な要求を退ける。最後に、そうして得られた時間を大きくまとめる。したがって、時間を記録し、整理し、まとめるという三段階のプロセスが、成果をあげるために時間をマネジメントすることの基本となる。
「経営者の条件」より
仕事を計画することから時間の使い方を計画することに変えていってください。
最低でも年二回、三、四週間にわたって記録をとる。記録を見て日々のスケジュールを調整し、組み替えていく。時間の使い方は練習によって改善できる。だが絶えず努力をしないかぎり、仕事に流される。
「経営者の条件」より
まずは、一週間の時間を記録して分類してみてください。
そして、年に数回、時間の使い方を分類してグラフをつけてみてください。
グラフにすることで、視覚的にどう時間が使われているかがはっきりとわかります。
する必要のまったくない仕事、何の成果も生まない時間の浪費である仕事を見つけ、捨てることである。すべての仕事について、まったくしなかったならば何が起こるかを考える。何も起こらないが答えであるならば、その仕事は直ちにやめるべきである。
「経営者の条件」
やる必要のない仕事を見つけて捨てることはとても重要です。やらないことをリストアップしてみるのも一つの方法です。無駄を省かなければ、まとまった時間を確保するのは難しいからです。
私が知るかぎり、時間の記録を見たあとは、誰でも、自分でやらなくてもできることは人に任せるようになる。なぜならば、時間の記録を一瞥しただけで、なされるべきこと、なしたいこと、なすと約束したことに使える時間のまったくないことが明らかになるからである。重要なことを行う唯一の方法は、人にできることは人に任せることである。
「経営者の条件」
自分でなくても出来る仕事は、どんどん他の人に任せてやってもらいましょう。なかには自分には不得意な仕事もあるかも知れません。それこそ得意そうな人に任せてやってもらえば、自分がやる以上の成果が出ることもあります。自分の得意なことに取り組むために、どんどん仕事を任せましょう。
そして、まとまった時間は週に何時間あるのか?仕事を整理して空いた時間をまとめてください。まとまった時間を増やす工夫をするようにしましょう。
成果をあげるためには、継続して時間をマネジメントしなければなりません。
たまに分析するだけでは不十分なのです。
重要な仕事と乗り気のしない仕事の双方に締切を設けることが、時間をマネジメントすることにつながります。
前編は以上です。
有難うございました。
後編はまた次回です。
次回のブログでお会いしましょう。
参考文献:プロフェッショナルの原点 著者:P.F.ドラッカー、ジョゼフ・A・マチャレロ
発行所:ダイヤモンド社
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